なにもなく無事に毎日を消化して、今日はセントクリスマスイヴ。 旭はノゾミにプレゼントを用意していた。 何をプレゼントしょうか迷ったが、さそり座のノゾミの誕生石、オパールのピアスに決めていた。 プレゼントにはセンスの無い旭だったが、このプレゼントで小さな箱に入っているオパールのピアスがノゾミの瞳に飛... 続きをみる
ヒップホップのブログ記事
ヒップホップ(ムラゴンブログ全体)-
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聡史にオンナを紹介してもらった旭は断然、仕事にも力が入るし何にしても生きて行く活力を天に与えられた様に毎日に充実していた。 毎晩のようにノゾミと電話で他愛の無い話に花を咲かしてこれは恋愛だと恋の蜜の味に浸っていた。 ノゾミとの始めてのデートも無事に映画を観に行って、車はアサヒのアコードワゴンに乗っ... 続きをみる
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どんな時代にもアウトローな生き方をする者には危険がつきまとう生活がある。 一匹狼で長距離トラックの運ちゃんにはシャブが無くてはやっていけない現実があったりする。 まあ、そのおかげで事故や居眠り運転からは無縁になってくる。 サービスエリアでトラックの運転手どうしがネタの売買のやり取りをしたりするのだ... 続きをみる
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シャバに帰って来た旭には仕事が無い。 先輩達から仕事の話を聞いても、夜のネオン街の客引き、キャバクラのボーイ、人材派遣の人夫、どれも光が射す内容の物の話は入って来なかった。 唯一、入管される前まで店の入れ替わりは多かったが長く続けられたペンキ塗りの仕事に戻ろうかと考えていた。 『もしもし、サトシ先... 続きをみる
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『カタン。担当さーん、官物の本を借りたいのですけど。』 奥田 旭 は 拘置所で司馬遼太郎の本を読んでいた。 司馬遼太郎全集の、燃えよ剣を拝読して交通事故の業務上過失と飲酒の刑罰の裁判を執行猶予待ちですごしていた。 そこでの服装はグレーの上下の生地の分厚い、なんか野暮ったい格好だった。 『おい、24... 続きをみる